多摩美/グラフ/2日目

<課題>
｢鉛筆｣をモチーフに美しい平面構成をしなさい。
1～5本の鉛筆と、それによってひかれた線、与えられた文字以外の要素は描いてはならない。
使用する色数は自由。
文字の大きさと配置は自由。配布された見本をひと固まりとして、忠実に一度だけ使用すること。
与えられた要素以外の線などでバックを色分けすることはできない。
全部平塗り。縦位置使用。


グラフ平面でした。いえー。こいつもエスキースの最終稿アップです。二つしかやってないけど。

なんかこう、時系列で覚えてることつらつら並べたらすごい長かったんで続きに放り込んどきます。長いです。

とりあえずこの筆記体みたいなやつが裏から透けてる紙が配布されたとき、まず心が折れた。バキッって言った。読めない。知らない単語が来たと思って、若干パニクった。あー。

次に鉛筆と文字オンリーってことで、大昔にやったFORMで鉛筆使ってた参作のことを思い出す。そのままやっちゃおうか。パクっちゃおうか。ドキドキ。

よく見たら最高で5本まで。参作は5本なんてもんじゃなかった。だめだーやっぱパクリはよくない。オリジナルで何とかしよう。

鉛筆と文字のみ＋この流れるような筆記体フォント
＝なんか鉛筆で引いた線でくるくるさしたりしてるのが多いんじゃね？
あと昔書いたSOUNDみたいな構成も多いんじゃね？
じゃあそれらは避けよう。って言うかSOUNDそのまま使おうと思ったけど、鉛筆だけってそれキツイ。手を描けなきゃアレはかなりダサい。やめよう…

うーんどうしようかな。そうだ！散々使って使い古したOPENのスキマ表現使おう！これだ！色をこれにしなきゃいいんだ！色こそSOUND使えばいいんだよし！！！もらった！！！(頭の中ではここで完成)
(エスキースではわかりづらいですが、黒い形が白いとこに、カラフルな色でずれこむ感じです。語彙が無いってじれったい。)

ここで、つうろ挟んだ左隣が早々にあきらめて、トレスが無駄にだるいフォントと白いエスキース用紙を目の前にボー然としているのに気づく。ざまぁ。

さくさく描こう！これはいけるぞ！完成度次第ではかなり行けちゃうぞ！！いえー！！！みたいな感じで画面に入るも、手が震えて直線が引けない。溝引きでもガッタガタ。あまりにひどいので、やむを得ずALLマスキング。相当なタイムロスをするも、なんとかがんばる。心が折れたらだめだ、とにかく心を折らずに迷わず突き進め、あきらめたらそこで試合終了だ！！！

ふと左隣を見ると、とんでもないことに気付く。なんかこの人の画面の下書き？構成？技法？ネタ？どっかで見たなぁ…ふふふ…信じらんないな、同じものが私の目の前にあるなんて！！！流石にビビった。向こうのエスキース用紙はほぼ白いまま。もし完トレスされたら？前後ならやったやられたがわかるけど、左右だったら？いやまさかそんなことは。なんかの偶然だ…そんな不安みたいなアレが頭をよぎる。ので、ペースをぶらして板は抱えて、とにかく見えないように描く。だって向こうが塗り始めた色が、ほぼ一緒だったから。自意識過剰だったとしても怖いから。だったら完成度で勝てば問題ないじゃん！そう考えて、とにかく完成度を上げに行く。と言うか勝負に行く。

休み時間、トイレに集まって予備校仲間で相談。どんなのにした？これからどうする？これやってみたらいんじゃね？ここはこうだろ！！がんばろう、とにかく心を折るなあきらめるな満点狙ってけ！！全員で受かるぞ！！！ってなって解散。やっぱり仲間がこんなにたくさんいるのは初めてです。そう思ったら涙が出てきた。今まで一人で生き延びてきたやつが、仲間をたくさん持ったらどうなるよ？なんかもう最強ですよ。がんばれちゃうよ。好きな子のためなら、たとえ火の中水の中ですよ。

あきらめたらそこで試合終了だ！！！
驚いたのは、文字のトレスに異常に時間がかかったこと。いわゆるボックス法？って言うんですか？わかんね。なんか斜め線引くやつ？で拡大できなくて、やむを得ずやったことないデッサンみたいな方法でやってみる。案外できた。さくっと文字描いて、久々に烏口の登場。iの点を忘れるとこだった。危ない…。

文字が終わったら、さくさくとカラフルを入れていく。とにかく一度完成まで持っていかないと駄目だ。時間が無いけど頑張って落ち着いて、できるだけ丁寧に色を入れていく。もう隣も周りも関係ない。でも強いて言うなら自分が見える範囲の中ではかなりかっこよくできた。はず。入試会場には魔物が住んでるらしくて、どうやらそいつのせいで私は自意識過剰です。いやいいことだよ。いいコトなはずなんだよ。心が折れるよりは100倍いい。

ちょっと離れて見てみる。見える。よし来た。バキバキと文字を入れて、疎密ギュッってして、チャイムが鳴っておしまい。早かった。5時間が、と言うより、2日間が異常に早かった。そんで楽しかった。ちょっとかなり泣いたけど。

帰りの電車でなんとなく｢微妙じゃね？正直アレ微妙じゃね？｣って思い始める。そんなもんだ。うん、そうなるってわかってた。むしろ会場での過剰なほどの自信の方が驚いた。どんな結果だとしても、今日は好きなモノ描いた。画面上でできる全てを全力で出しつくした。はず。

明後日は学科です。あー…